説明
本文では、ラズパイとDHT11温湿度センサーを使って、周囲環境の温湿度データを獲得します。DHT11は湿度測定、温度測定、通信機能を搭載した温度湿度センサです。 また、出力値は校正済みで無調整で使用することが可能です。センサの構成は温度測定にはNTCサーミスタ、湿度測定に高分子膜湿度センサが使用さ れております。このセンサは相対湿度の変化に応じて高分子膜に含まれる水分の量が変化 し、これにより誘電率が変化することから相対湿度を測定します。DHT11はこれらのセン サを専用ASICにてデジタル変換を行い1線式シリアル信号を出力します。ユーザーはマイ コンなどで、出力データを読み取るだけで簡単に湿度と温度の測定が可能です。従来の高分子膜湿度センサと違い、駆動に必要な外部回路の設計及び回路実装、校正か ら開放されます。測定に必要な回路が全て内蔵され、小スペース実装する事が可能です。 データ出力はオープンドレイン出力のため、20メートルまで伸ばす事が可能です。
DHT11タイミング ダイヤグラム
1)DATAフレーム
DTH11はスタート信号を出力し続いて40ビット(5バイト)構成の同期クロックが含まれたシリアルデータを出力します。データ出力時間は、おお よそ4m/Sです。サンプリング周期は1秒以上で、それより短い間隔でデータ要求しても、 データが出ない場合があります
。第1、2バイトは温度値として、第3、4バイトは湿度値として、表示します。最後の1バイトはチェックサムとして、使用しますので、データが問題ない場合、第1、2バイトと第3、4バイトの合計は第5バイトになります。
2)ハンドシェイク
センサは、データ転送の準備ができると、データ線を 80μ秒の間「L」にし、続いて80μ秒の間「H」にします。 この後、センサは40ビットのデータを送ってきます。
3)データビットの転送
センサは、データ転送開始の合図のあと、40ビット (8ビット×5バイト)のデータを送ってきます。データは、上位ビットを先に送信します。各データ ビットは、データビットの開始を示す50μ秒の「L」の あと、「0」のデータなら26~28μ秒の「H」、「1」の データなら70μ秒の「H」が送信されます。
40ビットのデータを送り終わると、センサはデータ 転送完了の合図として、50μ秒の「L」を送ってきます。
データ ‘0’:
データ ‘1’:
必要なパーツ
Pi3ボード x1
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DS18B20 x1
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ジャンプワイヤー x3
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ハードウェア
DHT11のVCCとラズパイの3.3V、DHT11のGNDとラズパイのGND、DHT11のDATAとラズパイのGPIO14(BCM)を接続して下さい。 Raspberry PiのGPIOピンの基礎知識はこちら~
ソフトウエア
Python言語とC言語2種の言語のプログラム編集方法を紹介します。
1)Python言語
nanoエディターを使って、dht11-test.pyと言うファイルを新規作成します。
sudo nano dht11-test.py
dht11-test.pyファイルに下記の内容をコーピーして下さい:
# _____ _____ _____ __ __ _____ _____ #| | __| | | | | | #| | |__ | | |_ _| | | | | #|_____|_____|_____| |_| |_____|_____| # # Use Raspberry Pi to get temperature/humidity from DHT11 sensor # import time import dht11 import RPi.GPIO as GPIO #define GPIO 14 as DHT11 data pin Temp_sensor=14 def main(): # Main program block GPIO.setwarnings(False) GPIO.setmode(GPIO.BCM) # Use BCM GPIO numbers # Initialise display # lcd_init() instance = dht11.DHT11(pin = Temp_sensor) while True: #get DHT11 sensor value result = instance.read() print"Temperature = ",result.temperature,"C"," Humidity = ",result.humidity,"%" time.sleep(1) if __name__ == '__main__': try: main() except KeyboardInterrupt: pass # finally: # lcd_byte(0x01, LCD_CMD)
Pythonコードを作動のため、dht11.pyと言うファイルも必要です。下記のコマンドを動作して、dht11.pyファイルをダウンロードして下さい。必ずdht11-test.pyとdht11.pyを同じパスに置いて下さい。
sudo sudo wget --no-check-certificate http://osoyoo.com/driver/dht11.py
下記のコマンドを動作して、Pythonプログラムを作動する
sudo python ./dht11-test.p
上記のコマンドを実行したら、温湿度データがターミナルに表示します。時々0と出ったん、何故?ラズパイはDHT11の信号を読み取れる時、マイクロ秒のリアルタイム・タイミングが必要ですが、ラズパイでのOS、Raspbianはリアルタイムシステムではないので、正しくチェックできない時は、データが紛失しました。
2)C言語
A.ラズパイでC言語を使用の場合、GPIOライブラリのインストールが必要です,下記のコマンドを動作して、インストールできます:
sudo git clone git://git.drogon.net/wiringPi
sudo cd wiringPi
sudo ./build
B.下記のコマンドを動作して、nanoエディターを使用して、dht11-test.cファイルを新規作成します。
sudo nano dht11-test.c
dht11-test.cファイルに下記の内容をコーピーして下さい。
/* * dht11.c: * Simple test program to test the wiringPi functions * DHT11 test */ #include <wiringPi.h> #include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <stdint.h> #define MAXTIMINGS 85 #define DHTPIN 15 int dht11_dat[5] = { 0, 0, 0, 0, 0 }; void read_dht11_dat() { uint8_t laststate = HIGH; uint8_t counter = 0; uint8_t j = 0, i; float f; /* fahrenheit */ dht11_dat[0] = dht11_dat[1] = dht11_dat[2] = dht11_dat[3] = dht11_dat[4] = 0; /* pull pin down for 18 milliseconds */ pinMode( DHTPIN, OUTPUT ); digitalWrite( DHTPIN, LOW ); delay( 18 ); /* then pull it up for 40 microseconds */ digitalWrite( DHTPIN, HIGH ); delayMicroseconds( 40 ); /* prepare to read the pin */ pinMode( DHTPIN, INPUT ); /* detect change and read data */ for ( i = 0; i < MAXTIMINGS; i++ ) { counter = 0; while ( digitalRead( DHTPIN ) == laststate ) { counter++; delayMicroseconds( 1 ); if ( counter == 255 ) { break; } } laststate = digitalRead( DHTPIN ); if ( counter == 255 ) break; /* ignore first 3 transitions */ if ( (i >= 4) && (i % 2 == 0) ) { /* shove each bit into the storage bytes */ dht11_dat[j / 8] <<= 1; if ( counter > 16 ) dht11_dat[j / 8] |= 1; j++; } } /* * check we read 40 bits (8bit x 5 ) + verify checksum in the last byte * print it out if data is good */ if ( (j >= 40) && (dht11_dat[4] == ( (dht11_dat[0] + dht11_dat[1] + dht11_dat[2] + dht11_dat[3]) & 0xFF) ) ) { f = dht11_dat[2] * 9. / 5. + 32; printf( "Humidity = %d.%d %% Temperature = %d.%d *C (%.1f *F)\n", dht11_dat[0], dht11_dat[1], dht11_dat[2], dht11_dat[3], f ); }else { printf( "Data not good, skip\n" ); } } int main( void ) { printf( "Raspberry Pi wiringPi DHT11 Temperature test program\n" ); if ( wiringPiSetup() == -1 ) exit( 1 ); while ( 1 ) { read_dht11_dat(); delay( 1000 ); /* wait 1sec to refresh */ } return(0); }
C.下記のコマンドを作動して、プログラムをコンパイルして、プログラムを動作して下さい。
sudo gcc -o dht11-test dht11-test.c -lwiringPi
sudo ./dht11-test
下記のコマンドを作動したら、上記のすべてのコードをダウンロードできます:
sudo wget --no-check-certificate http://osoyoo.com/wp-content/uploads/2017/03/dht11_code.rar
C言語は高級プログラム言語のため、直接にラズパイのGPIOを制御しますので、データ紛失のことは少ないと発見できます。
説明
DS18B20デジタルサーモメータのDS18B20は、9ビット~12ビットの摂氏温度測定値を提供し、不揮発性のユーザー設定可能な上限/下限トリガポイントを備えたアラーム機能を内蔵しています。DS18B20は1-Wire®バス上で通信を行います。名称通りに、このバスは中央のマイクロプロセッサとの通信に1つのデータライン(およびグランド)のみを必要とします。このデバイスは-55℃~+125℃の温度範囲で動作し、精度は-10℃~+85℃の範囲で±0.5℃です。さらに、DS18B20はデータラインから直接給電することが可能なため(「寄生電源」)、外部電源は不要です。
各DS18B20は固有の64ビットシリアルコードを備えているため、複数のDS18B20が同一の1-Wireバス上で機能することができます。そのため、1つのマイクロプロセッサを使用して広範囲に分散した多数のDS18B20を制御することが容易です。この機能が役立つアプリケーションとして、HVAC環境制御、ビル/機器/機械内の温度監視システム、およびプロセス監視/制御システムなどがあります。
必要なパーツ
Pi3ボード x1
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DS18B20 x1
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ジャンプワイヤー x3
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ハードウェア
DS18B20モジュールの”S”PINとラズパイのGPIO4(BCM)と接続して、”-“とラズパイの”GND”、真ん中の”+”とラズパイの5Vを接続してくださいませ。配線図をご確認くださいませ:
Raspberry Pi3の GPIO端子の 1-Wire®機能を有効化
コマンド欄に下記のコマンドを入力、動作して、configファイルを編集します。
sudo nano /boot/config.txt
カーソルをconfigファイルの一番下に移動して、下記の内容をファイルにコーピーして下さい。
dtoverlay=w1-gpio
キーボードのCtrlとXキーを押して、Yを入力したら、ファイルを保存します。
コマンド欄に下記のコマンドを動作したら、ラズパイを再起動して、配置を有効にする
sudo reboot
再起動したら、下記のコマンドを動作して、 1-Wire®が起動していたと確認できます。詳しく画像をご確認:
lsmod
上記の画像のように、w1_gpio wire などの内容が有ったら、1-Wire®が正常起動していたと判明できます。もし、無ければ、下記のコマンドを動作して、1-Wire®を有効します。
sudo modprobe w1-gpio sudo modprobe w1-therm
下記の各コマンドを作動したら、今現在の温度をリターンします。
sudo modprobe w1-gpio Enterキー sudo modprobe w1-therm Enterキー cd /sys/bus/w1/devices Enterキー cd /28-xxxxxx Enterキー cat w1_slave Enterキー
ソフトウエア
下記のコマンドを動作したら、temp.pyファイルを新規作成します。
sudo nano temp.py
下記の内容をtemp.pyファイルにコーピーして下さい。
import os import glob import time os.system('modprobe w1-gpio') os.system('modprobe w1-therm') base_dir = '/sys/bus/w1/devices/' device_folder = glob.glob(base_dir + '28*')[0] device_file = device_folder + '/w1_slave' def read_temp_raw(): f = open(device_file, 'r') lines = f.readlines() f.close() return lines def read_temp(): lines = read_temp_raw() while lines[0].strip()[-3:] != 'YES': time.sleep(0.2) lines = read_temp_raw() equals_pos = lines[1].find('t=') if equals_pos != -1: temp_string = lines[1][equals_pos+2:] temp_c = float(temp_string) / 1000.0 temp_f = temp_c * 9.0 / 5.0 + 32.0 return temp_c, temp_f while True: print('C =%3.3f F = %3.3f'% read_temp()) time.sleep(1)
キーボードのCtrlとXキーを押して、Yを入力したら、ファイルを保存します。
ファイルが保存したら、下記のコマンドを動作して、結果を確認します。
sudo python ./temp.py
説明:
1)os.system(‘modprobe w1-gpio’)とos.system(‘modprobe w1-therm’)はプログラムの最初にmodprobeコマンドを作動します。
2)base_dir = ‘/sys/bus/w1/devices/’とdevice_folder = glob.glob(base_dir + ’28*’)[0]は/sys/bus/w1/devices/の28からのファイルを獲得します。
3)device_file = device_folder + ‘/w1_slave’はファイルを開けて、データを獲得します。
4)while lines[0].strip()[–3:] != ‘YES’: 読み取れたファイル第1行最後の文字はYESかどうか判明します。
5)equals_pos = lines[1].find(‘t=’) :読み取れたファイル第2行(t=)を検索します。もし、見つからない場合、1をリターンします。